山出し1日目
1日目、あいにくの雨です。止んでくれるといいんですが…。
まずは玉川小学校の校庭に設置された臨時駐車場に向かいます。
駐車場とはいえ校庭ですから、雨でぬかるんでグシャグシャでした。
そこに車を停め、折りたたみ自転車で御柱の出発地点であります、綱置場へ向かいます!
八ヶ岳方面へ向かってひた走り、綱置場に近付くと遠くから掛け声が聞こえてきます。
オラわくわくしてきたぞ!
綱置場
途中道に迷いまして、現地の人に道を尋ねながら辿り着きました。
綱置場周辺の道路にはたくさんの路駐が…私も車で来ればよかったか…?
着いた時には既に本一と前一は出発しており、前一の後姿がかろうじて見て取れました。
たくさんの人で賑わっております!まぁほとんどが氏子さんでしょうけどw
とはいえ県外ナンバーが結構停まってましたので、観光客もそれなりにいそうです。
本当は本一か前一辺りを見たかったところですが、出遅れたのでここでは本二にちゅーもーくっ!
本二の後ろにも続々連なってますねぇ。雨もあいまって霞んで見えますw
大きな綱をみんなで引っ張るのかと思ったら、それぞれ小さな縄をくくりつけて引っ張るんですね。なるほど、これなら引きやすそうです。
時々怒号が聞こえます…諏訪の人はこの祭に全身全霊をかけてますね。ちょっと近寄れないです。^^;
本二を見送り、次に前二…というところで問題が発生。
御柱は八ヶ岳山麓から切り出されます。そこから諏訪大社まで曳かれるのです。つまりここは山の上の方です。
ここまで私は自転車で来たわけですが…ずっと上りだったので体が火照っていました。最初は。
雨風によって徐々に体の体温が奪われていき、遂には寒くて堪えられなくなりました。
できれば前二も見送りたかったのですが、寒さが苦手な私はここで戦術的撤退!風雨に負けないケロちゃんは大したもんだよ。
いざ自転車に跨り、玉川小学校へ向けて出発。しかし更に問題発生!
山の上から下る…お分かりでしょうか? そう、ずっと下り坂…私の体温は更に奪われていくのです!
そしてここは諏訪の地。風神たる諏訪大明神は御柱祭を祝福するかの如く、強風を巻き起こしたのでした。しかも向かい風。(泣)
本当に私は死ぬかと思いました。これ、冗談でなくマジです。途中意識が薄れかかったことを覚えています。
(ああ、オレはここで死ぬんだ…)と下り坂を自転車で疾走しながら本気で思いました。
それでも意識を保つことに集中し、駐車場に辿り着くことができました。指の感覚は全くなし、車に乗るのも苦労しました。
車のエンジンを始動し、エアコン最大出力で稼動。暖かいというのは幸せです…本当に。
熱いところから冷房の効いた所に行くよりも、寒いところから暖かい所に行く方が幸せに感じられるのは私だけでしょうか?w
LCVラジオを聴きながら体が暖まるのを待ちます。するとラジオから綱置場で3人ほど救急車で運ばれたとの報せが。
私は意識を保っていただけマシだったようです。みなさんも諏訪の寒さにはご用心…。
またまた問題発生。駐車場に戻った際、なんと駐車場が使用禁止になっていましたwww
どうやら雨で使用禁止と判断されたようです。他の車もまだ停まっていたため、最初に停めた時より後の判断でしょうけども…。
入り口にガードが設置されており入れないように…って私も出られないんですけど?^^;
11時半頃になると雨も小降りになり、12時前には雨が止みました。
私は次の目的地、子之神へと向かうのであった。帰ってくる頃にはゲートが開いていることを願いながらw
子之神
子之神に向かっていると、曳行中の御柱が見えました。あと路駐の車も。
私もこうすればよかtt…いや、私のほうが正しいんです! と思わないとやってられないです(´・ω・`)
子之神に到着です。場所が分かるか心配でしたが分かりやすい目印がありましたw
ここで耳にした情報によると、どうやら御柱は30分程度休憩しているようです。その間にいろいろ動いて見ましょう。
すぐ横ではテント中で神事の準備が進められていました。
テントの横にある標のようなものには「官幣大社諏訪神社上社御柱御旅所」とあります。
寝之神神社に向かうと、鳥居前の広場で皆さん昼食のようです。
おそらくここの北側にある711の店員であろう人は出前で忙しそう。
昼食をとっている方々の中を突っ切って私は寝之神神社へ参拝しました。さて、ここで寝之神について語りましょう。
さきほど寝之神にあった標に「御旅所」とありましたが、御旅所とは神様が休憩または宿泊する場所のことです。
御柱を綱置き場から曳いてくると、ちょうどこの辺りで日没を迎えた為、御柱が一泊するここを寝之神と呼んだのです。
現在は必ずここで一泊するわけではなく、進める御柱はできるだけ進むようです。
ちなみに地区名は子之神となっていたり、「ね」の漢字が一定ではありませんが、発音と意味はほぼ一緒ですね。
綱の先端から見ると御柱はかなり遠くに見えます、綱の長さが分かりますね。綱は御柱→太い綱→細い綱、と繋がれています。
全部が太いと重すぎる、全部が細いと綱が堪えられない。ってところでしょうか?
太い綱の御柱の左側に繋がれているのが男綱(おづな)、右側が女綱(めづな)と言うそうです。神道では基本ですね。(ただし下社は逆です。)
近付くと怒られるとの事前情報を得ていた私は、ビクビクしながら休憩中の本一に近付いてみました。
でも流石に休憩中だとある程度なら大丈夫みたいでしたw
目処梃子はこのように刺さっています。左が前で、右が後ろ。これまた神道の基本ですね。
御柱自体は根本を前にして曳きます。
先ほどLCVラジオを聞いている際に、目処梃子を交換するという情報が流れていたりしました。どういう時に交換するんでしょうか…?
そのうち乗り手(なんて言うんでしょうか…)さん達が集まってきて出られなくなりそうだったので退散w
ちなみに時間調整なのか分かりませんが、30分なんて余裕でオーバーしてました。
子之神へ戻り、できるだけいいビューポジションを確保。でも一番いい場所はTVカメラが独占してるんですよねぇ…。
待っているとほどなく御柱の先頭を行く旗持ち(なんていうんでしょうね)がやって来ました。
そしていよいよ本一本御柱が到着です!ものすごい熱気と気迫です。
もう入り乱れておりますwww 私もTVクルーに負けじと奮闘!
落ち着いたところで大社の神職さんがお祓いとお清めをします。写真はお清めの塩を振り撒いているところ。
御柱に向けての祝詞奏上等はありません、簡単に終わります。
ちなみに御柱の後ろを走る車にも塩を振っていました…サビビビビビビビ。
道を埋め尽くす曳き手達。圧巻です。
お清めも終わり、出発するにあたって気合一発。ヨイサー!
私、個人的にこの写真気に入ってます。
そして息を合わせて綱を引っ張ります。ヨイサ!ヨイサ!
目処梃子が私の頭上を越えて行きます。ポジションを死守した甲斐があって大迫力でしたw
御柱が通った後はお掃除隊(勝手に命名w)によって、削れた木屑や切れた綱が回収されます。
ちなみに写真には撮れなかったのですが、御柱が曳きやすいように柱の下に油…ではなく水をまきます。
本一の御柱はこれにて終了。次の前一を待ちます。
すると早くも次の御柱が登場。
やだかわいい('д`;*)
思いがけぬミニ御柱の登場でしたが、今度こそ前一の御柱の到着です。
先ほどの本一とは違い、和やかな雰囲気が感じられました。心なしか笑顔も多いような。
本一と同じくお祓いとお清めを終えてヨイサー!
さぁ出発…おおっと! 目処梃子の目の前に迫り来る電信柱!
どうなる御柱!
これは見事なかすり! グレイズを稼いでおります!
その奥にはLCVの櫓が待ち構えているがこれも見事に回避!
ああっとしかし右側の目処梃子が道路脇にある杉の木を回避不可能!
哀れ目処梃子は杉に突っ込んでいきました…地味に痛そうw
まぁこの写真を見ても分かるとおり、全てを回避するのはかなりの苦労です。
民家や電信柱に衝突するのは避けなければいけませんが、木の枝に軽く突っ込む程度だったら避ける苦労を考えると…ね。
道路に残っている線は御柱が通った跡です。これをみると御柱がどのように動いているか一目瞭然ですね。
白い線は一直線に、茶色い線はちょっと蛇行してます。つまり本一と前一のどちらかが、右側の木を避けようとして曲がりすぎたと。
…多分前一なんだろうなぁwww
本日の日程は終了。八ヶ岳さん今日は有難う御座いました、雨冷たかったけど!
駐車場に戻ると…ゲートは閉じたままでした^^;
まぁパイロンに棒がかけてあるだけだったので、一旦どかしてから車を出すことにしました。
ネカフェのナイトパックの時間まで適当に暇つぶし。偶然寄った711にて御柱弁当なるものを発見!早速購入しましたw
これにて山出し1日目終了、2日目へ続きます
以下補完的なことを書きます。
木の長さは本一のほうが大きいのですが、目処梃子は前一の方が長くなっており、また角度も急なようです。
御柱が停まっている時に目処梃子を左右に揺らすのですが、その際の掛け声は「ヨイテーコショー」と言っています。
…と私は聞こえたのですが本当のところは分かりませんw エーンガチョーとも聞こえましたし…www